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平成21年度南会津地方過疎・中産間地域振興セミナー「南会津おもてなしのユニバーサルデザイン研修会」報告
PO法人ユニバーサルデザイン・結(ゆい)
副代表理事 菅野 真由美
 《多様なお客様を迎えるために―会津田島祇園祭への提案―》
 3月の講演会でお世話になった南会津の皆さまの合同勉強会に招かれ、会津田島祇園祭での「おもてなしのUD」をどう整えるか、具体的なお話しをさせていただきました。
 
 特に、わかりやすいマップ作成は、すぐにでも取り組んでいただけるのではないかと考えます。
身障者用駐車スペースの有無、トイレの正確な位置、目標物をわかりやすくする。
そして、カラーユニバーサルデザインに配慮するなど、少しの工夫で使い勝手が良くなります。
さっそく、商工観光課の方が作成に取り組んでくれています。
さらに、メインとなる「七行器(ななほかい)行列」の時は、
身体の不自由な方のための専用席も登場するかもしれません。
場所の選定のために、通りを歩いてみましたが、候補地はたくさんありそうです。
そして、各所にベンチやイスも、たくさん置いていただけそうです。
 3月以来、いろいろな提案をさせていただいてきました。
それが今、「かたちになった、おもいやり&おもてなし」となって、伝統的なお祭りに根づこうとしています。
ぜひ、UDに配慮した「会津田島祇園祭」をお楽しみください。
 7月22日から24日に行なわれますが、
メインの「七行器(ななほかい)行列」は23日早朝です。
その日には、検証にも出かける予定です。
さらに来年、より良いものとしていくために!
 詳しい日程は、ホームページからどうぞ。
http://www.minamiaizu.org/gion/index.html
 引き続き、南会津地方のユニバーサルデザイン推進のお手伝いをさせていただくことになりました。
まずは、温泉地のUDチェックを行なう予定です。
さまざまな方々に、安心して利用いただけるよう、南会津から「おもてなしのUD」を発信していきたいと思います。
 
 
 
 
 

古くには会津西街道の主要宿場町として栄えた南会津町。今も豊かな自然の宝庫であり、とりわけきれいな水に恵まれているので、おいしいお酒がつくられていることでも有名です。そして、800年もの間受け継がれてきた「会津田島祇園祭」は、日本三大祇園祭のひとつとして昭和56年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。

毎年、7月22日から24日まで開催されるこのお祭りには、県内はもとより全国各地から見物客が訪れます。特に「七行器(ななほかい)行列」と呼ばれる、大勢の花嫁姿の女性により神様にお供え物を献上する神聖な行列には、沿道にたくさんの人が集まります。よってこのお祭りは、南会津地方の観光の目玉とも言えます。

その「会津田島祇園祭」が、もっともっと全国の方から愛されるようになるためには、UDの視点が欠かせないのでは!と考え、3月の末に南会津町「御蔵入交流館」で開催されました、南会津地方過疎・中産間地域振興セミナー「南会津おもてなしのユニバーサルデザイン研修会」にて、「会津田島祇園祭へのUD提案」をさせていただきました。

まず、私たちも大変お世話になっております、情報のユニバーサルデザイン研究所(株)ユーディットの関根千佳さんから「みんなでつくる南会津のユニバーサルデザイン~おもてなしのこころはUDから~」と題しての講演がありました。

これからの観光は、時間のあるシニア層が最大の顧客になります。余裕のあるシニアは子どもや孫を大勢連れてやってきます。なので、まち全体がユニバーサルデザインになっているところ、たとえば高山やニセコ、湯布院などが人気なのです。

福島だって温泉ありフルーツあり、さらに歴史と文化がある土地柄なので、もっとリピーターが増えるはずなのです。そのためには、住民が意識を変えて、女性や高齢者の元気を原動力にまちのユニバーサルデザインを進めていくことが重要です、と話されました。

こんなときに、こんなおもてなし多様なお客様を迎えるために

楽しいお祭り、でもちょっと心配なことが・・・こんな声を聞いたことはありませんか?

○会場までの行き方がわかりにくいのですが。
○身障者用駐車場は何ヶ所ありますか?
○杖をついているので、前に出ないと行列が見えません。
○トイレが心配です・・・。
○暑い時期なので、具合が悪くなったらどうしよう・・・。

そういった不安の声を払拭するため、すぐに取り組めることがあります!

1.わかりやすいマップを・・・お祭りの進行はもちろん、休憩所やトイレの場所、特に多目的に使えるトイレの表示などの工夫や、外国の方にも配慮があるとうれしいです。

2.駐車場にはトイレの設置を・・・お年寄りや、お子さん連れの方は、車を降りたらまずトイレ。近くのトイレの案内もあると安心です。

3.身体の不自由な方には専用席を・・・杖をついた方、車椅子の方が行列の見える場所にスペースの確保を。それが、安全の確保にもつながります。

4.水が自由に飲める場所を・・・夏の暑い時期には、何よりうれしいサービスです。

5.ベンチの設置を・・・日陰や木陰のベンチでの休憩は、ホッとします。

6.介助ボランティアサービスを・・・移動に不安のある方にも安心してお祭りに来ていただけます。学生などに積極的に参加してもらいましょう。

3つのどうぞ!・・・トイレ、水、ベンチ(いす)の3つをセットで、
通りに面したお店などで提供しませんか?
今年の祇園祭は『ユニバーサルデザイン』がテーマ宣言!してはどうでしょう

ぜひ、ユニバーサルデザインのおもてなしで、日本一おもいやりのあるお祭り「会津田島祇園祭」にしてください。

セミナー参加の方から、「隣の町から聞きにきましたが、ベンチの設置は明日からでも実行したいと思います」という、うれしい言葉もいただきました。関根さんがデータを示して、全国的に見ても福島県の高齢化率が高いことを話されましたが、このような小さい行動から、お年寄りにやさしい住みよい地域が作られていくのだと思います。

今後、町の商工観光課さんへ「アクセシブルマップ」の提案などをさせていただきたいと考えているところです。まちで、観光地でそして温泉で、ユニバーサルデザインが意識される福島になっていくことを願わずにはいられません。

 


085008・指さし会話板報告書
080502・飯舘協働事業
080315・福島県UD推進協議会
070919・福島医大病院UD検証
070721・定例会議(1)議事録
070701・総会の報告
070426・受託事業報告













開催のパンフレットは
ユニバーサルデザイン・結|E-mail:info@ud-yui.com
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