小学生のためのワークショップ
ユニバーサルデザインが五感で紡ぐまでいの里 思いやり推進事業
日時 平成20年7月2日(水)
- ユニバーサルデザイン・結 代表 冨樫 美保 あいさつ
- 紙芝居 「ユニバーサルデザインをさがして」 國井 嘉乃
- ワークショップ 荒 正文
- まとめ
梅雨の最中とは思えないほどに晴れ渡った空の下、飯舘村の3校の小学校において、ユニバーサルデザイン(以下UD)とは何か…を見つけるためのワークショップが行われました。対象は4年生から6年生までの児童です。1校時目が飯樋小学校、3校時目が臼石小学校、最後 5校時目が草野小学校。各学校における持ち時間はわずか45分間 という限られた中で、果たして子供たちがどこまで感じ取ってくれるのか…不安と期待の中で始まったのです。
飯樋小学校のUD教室
まずは紙芝居「UDをさがして」に、真剣なまなざしで見入る子供達。子供達の純粋な心にUDとは何か…と、問いかけます。その答えは、荒 正文先生のワークショップにおいて、すばらしい輝きと感動を持って返ってきたのでした。
ここで、UDとは何か…という事について少しおさらいしてみましょう。
一時、バリアフリーという概念が日本でも随分浸透し、段差の解消とか、エレベーターの設置、障害者用トイレの普及など、障害を持つ人にとって住みやすい街づくりが進められました。
では、UDとは?…これは、障害の有る無しに関わらず、高齢者から若者まで全ての人が等しく住みやすい社会を作る、差別の無い社会を作る、これがUDの目指す{こころのやさしさ}です。
さて、わずかの時間の中で、子供たちが見つけた{やさしさ}UD、それがどんなにすばらしかったか、いくつかご紹介しましょう。
「空」…… 見ていると誰もがさわやかで気持ちよくなれるから 「友達」… 一緒に泣いたり笑ったり、やさしくしてくれるから
「電話」… 5の番号に突起があるおかげで目の見えない人に番号がわかるから 「蛍光灯」… 明るくしてくれるし、必要の無い所は消す事ができるから 「自分たちのクラス」… いつも助け合って、やさしく、友達思いだから(これを聞いた時の担任の先生 の顔といったら) 「校長先生」… 朝早くから、横断歩道に毎日立っていてくれるから他、様々なやさしさが発見できたのです。それは大人の理屈や考えなど及びも付かないものでした。
草野小学校のUD教室
ワークショップで使用したのは、たった一枚の紙と鉛筆、はさみでしたが、ここから子供達の想像力を引き出された、荒先生のワークショップがどんなにすばらしいものであったかという事は、言うまでもありません。ある小学校の先生が、あの紙がいったいUDにどう関係するのか、想像出来なかった!と感動しておられました。
臼石小学校のUD教室
さて、今回子供達が見つけた身近なUD。これがこれからの子供達にどんな影響を及ぼすのかはわかりませんが、少なくとも、身近に{やさしさ}がこんなにたくさんあったという事だけは、忘れないでいて欲しいと思います。
ご協力いただきました、各学校の先生方、教育委員会の皆様、及び、生涯学習課の皆様、本当にありがとうございました。